ラテ飼育格闘日記(340)

6月10日でラテは7歳となる。無論推定ではあるがそれにしても生後6ヶ月ほどのラテが我が家に来てから6年と半年ほどになるのだから本当に月日の経つのは早い…。飼い主も歳をとるはずである(笑)。この飼育格闘日記という記録があるおかげでラテの成長と格闘ぶりがつぶさに分かるのが自画自賛ではあるものの…嬉しい。                                                                                                        

この「ラテ飼育格闘日記」はオトーサンにとって文字通り日記である。こうしてウェブページにアップするには当然のこと人の目を意識して書いてはいるものの、他の本筋アーティクルのように「同じことは極力書かないようにしよう」といった点にはまったく留意していない。
それは日記だからして毎週一回アップルする内容は実際に頭に浮かんだこと、考えたこと、反省したこと、そして反芻したことなのであり、以前同じような話題を書いたから今回は遠慮する…といったことはまったく考えていないのだ。

その代わりといっては変だが、日記だからして脚色はない。何年何月頃にはラテはどうしていたか、オトーサンたちはどんな思いでラテと対峙していたかを後から振り返り、文字通りアルバムをめくるように当時の様子がわかるようにと書いている。したがってそこにウソや脚色を加えてしまっては何にもならない…。ただし無論書かないこと、書けないことも多々あることはご想像いただけるものと思う(笑)。

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※オカーサンと一緒


さて本当に久しぶりになるがラテを美容室に連れて行った。理想として1ヶ月一回はともかくとしても2ヶ月に1度はトリミングと本格的なシャンプーをしつつ、爪切りや肛門腺絞りといったなかなか素人では難しいことをやってもらうのが良いのは分かってはいる。しかし予算的な問題もさることながら、なによりもラテの体調に問題があったのでなかなか連れていけなかったのである。
この格闘日記でも多々記しているとおりこの1年以上ラテはアトピーに悩まされ続けてきた。無論薬を一日2回飲ませているが、酷いときには前脚の肉球を噛んで出血し、後ろ脚の臑などは痒くて噛むのだろう…毛が毟られて抜け黒い地肌の面積が広がっていた。
さらに一番酷いときには顔にもおよび、目の周りは掻きむしったためか殴られたように黒くなり、マズルの左右も出血するといった散々なありさまだった。

そんなときは散歩から帰って四つ脚や身体を綺麗にしようとしても脚を触らせなかったり、酷く痛いときにはオトーサンに向かっても唸り歯をむく状態だった。
とはいってもオトーサンに向かって本気で攻撃しようとするはずもなく嫌だという意思表示に違いないが、そんなときに美容室などに連れて行ったところでこちらは良くても係の人たちが迷惑だと思い連れて行けなかったのだ。
万一にでも対処中美容師の人たちに歯でも当て怪我でもさせては申し訳ないからと可能なかぎり、オトーサンが騙しだまし小さなバリカンで伸びすぎた体毛を短くしつつこの数ヶ月を過ごしてきたのだった。

Latte340_02.jpg

※かなり体毛が伸びてうっとうしい感じなので病室に連れて行くことに...


そんなわけで現在も完全に傷一つ無いという状態では無いものの、一頃と比較すれば大分良くなったこの機会を逃さず美容室へ連れて行こうと思い立ったというわけなのだ…。
ただし現実的には予約を入れなければならないし雨の中を行き来するのも嫌だからと天気予報を眺めながら日にちを決めるわけだが、電話で確認したとき幸い空いていたので即連れて行くことにした。とはいえこれがまた一苦労なのだ(笑)。

ラテは動物病院へ連れて行くより美容室を嫌がるのである。確かに全身丸洗いされるし身体のあちらこちらを他人にいじくり回されるのだから嫌なのは分かるが、病院と違い基本的に痛い体験はないはずだ。しかしその尋常でない抵抗は連れて行くオトーサンの体力をも多いに消耗するほどである。
女房曰く、病院では時折注射など痛いことがあるもののオトーサンやオカーサンが身体を抱きつつその場に一緒にいる。しかし美容室は三時間から四時間のあいだ預けるしかなくオトーサンたちと離れることになるわけで、それが怖くて嫌なのだろうと…。

今回は空いていた時間帯が午後一時からだったため、炎天下では気温が27度とか28度もある中を歩かなければならなかった。それももの凄くリードを引き抵抗するラテを片道約30分、なだめながら美容室に向かうが、途中急な階段や起伏の多い道を大汗かきながら歩くことになった。
また織り込み済みとはいえ、大変緊張したラテは途中3度もウンチをする。別途朝の散歩できちんと済ませたにもかかわらずである。
ウンチをすればオトーサンが諦めて踵を返すとでも思っているのか、あるいは嫌がらせなのか(笑)。一昔前なら腹を立てるところだがオトーサンもラテの心情がわかるので黙々と処理をして先に進む…。というか3回はともかくあらかじめそうしたことを予測し、すぐにウンチを始末できるようにと準備をしてきたのである。

Latte340_03.jpg

※散歩から戻り身体を拭くときゲーム感覚でトレーニングを。オトーサンの膝にオヤツを乗せたまま待てをさせる。きちんと待つものの床には涎が...(笑)


しかし今回は最近では一番と思われる凄まじい抵抗だった。これまた首輪では可哀想だとハーネスを着けていったこともあり、地べたに這いつくばって動こうともしないラテと単純に引き合っては大変である。したがってオトーサンはそんなとき、まずはリードを左手に短く巻き付けてラテを持ち上げるのだ。引き合う力は凄くても上に持ち上げてしまえばラテもなすすべはない…。
とはいえ体重20 Kgのそれも嫌だと暴れるラテを一端持ち上げて歩かせるのは至難の業だ。

そしていつものように最後の角を曲がったとき、ラテは最後の抵抗のつもりなのか、あるいは諦めなのか、オトーサンにしがみついてくる(笑)。
場所はちょうどコンビニの前なのだが、大きなワンコが買い主にしがみつき、それを抱き上げて十数メートル歩くオトーサンたちはやはりどこか滑稽で変な人と犬なのだろう…若い女性数人が呆れて苦笑している…。
オトーサンはその視線を感じながも誇らしげにラテを抱きしめて美容室に入った(笑)。

それから約三時間半後、一端自宅に戻っているオトーサンの携帯が鳴る。無事に終わったとのことで一安心だが、またまたオトーサンは過酷な道を再度往復しなければならない。ただし時刻はすでに17時になっていたので夕方の散歩を兼ねることにする。
美容室に入り、精算しているとガラス戸の向こうでラテがゲージから出されハーネスにリードを付けてもらっているところだったが、オトーサンの存在を知ったのかメチャ良い顔をしている。
ドアを開けて満面の笑顔で出てきたラテと共にお店を出てから気がついたが、首に素敵なバンダナを巻いている。美容室で着けてもらったサービスのようだがラテにはよく似合うデザインだ。

行きとはまったく違う足取りで坂道を嬉しそうに上り、自動販売機が3台並んでいる前で足を止め座り込んだ。三時間半ほど緊張の連続で喉が渇いたのだ。オトーサンはペットボトルの水を買って自分が飲んだ後ラテに飲ます。
ペットボトルの口から上手に水を飲んでいる脇を帰社するOL数人が通りながら「ペットボトルから直接水飲んでるぅ…可愛い!」と声を上げた。オトーサンはかがみ込みながらも嬉しくてラテの頭を撫でてやった。
お嬢様のやりたい放題は自動販売機の前で水を要求しただけではない。駅上のコンコースに入ると帰り道には目もくれずにいつものカフェのテラスにスタスタと入っていく(笑)。仕方がないのでオトーサンも一休みし冷たい飲み物を注文してしばらく座り込む。

Latte340_04.jpg

※安心したのか、カフェのテラスに腹ばいになって笑顔を見せる


オトーサンはライフログリストバンドのUP by JawboneとiPhone 5の連携で毎日どれほど歩いているかを記録しているが、アイスコーヒーを飲みながら確認するとその時点ですでに16,000歩数を超えていた。疲れるはずである。
「お前のせいだぞ」とラテの方を振り向くと,安心したのかお嬢様はテラスの床に寝そべって目を閉じていた。
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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員