ラテ飼育格闘日記(249)

先週は激暑のピークが過ぎたと思ったら今度は台風やらで雨の日が多かった。それも天気は「曇り時々スコール」とでも言ったらよいのか、一時的にもの凄い雨に見舞われることが度々である。蒸し暑さそのものがラテを外出嫌いにしているというのに前が見えなくなるほどの雨に遭遇するといやはやラテもどうしてよいか分からないようで「抱っこ!」となる…。                                                                                                             
とはいえまさか傘を差しながら20キロもの体重のラテを抱っこできるはずもなく何とかなだめて歩かせるのに一苦労だ。
しばらく前、ラテに引っ張られて行ったいつものカフェで一時を過ごしたオトーサンとラテだが、あまり暗くならないうちに帰ろうとカフェを後にした。しかしラテはなかなか腰を上げない。
オトーサンもラテの顔を立ててあげようと座り込んだラテをそのままにして30秒程度待つ…。そして「ラテ、行くよ!」と声を掛けると渋々ながらラテは歩き出すが数メートル、十数メートル歩くとまたまた座り込むといったことが続くとオトーサンも次第に声が荒くなる(笑)。

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※「動きたくないもん」とごねるラテ


カフェから出て駅のコンコースから続く歩道橋を渡り、小さなトンネルに入るとまたまた座り込む。しかしオトーサンの我慢の限界を察知してかトンネル内でラテはいきなり「抱っこして!」とオトーサンに抱きつく。オトーサンはこれに弱いのである(笑)。
半分「やれやれ」、半分は「よしよし」といった感じで両前足をオトーサンに預けたラテをお尻から持ち上げて抱き上げるとラテは両前足をオトーサンの両肩に回して爪を立て、落ちないようにとつかまる。まあまあ上手なものである。そして両後ろ足の右足はオトーサンがベルトに装着しているiPhoneケースをあたかも鐙のように使い足を乗せて安定感を増すといった具合だ。

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※抱っこ中に動くなよ!


ラテを抱き上げてトンネルを抜け数メートル歩くとそのトンネルの後ろから女性の笑い声と同時に「あらあら、ラテちゃんが…」といった話しが聞こえたので振り返るとラテと同じ時期にミックス犬を飼い、たまたま散歩のときにお会いするオカーサンと2人のお嬢さんが笑いながら近づいてきた。
実はこのご家族は3人のお嬢さんがいらっしゃるが、小学生のときに学校の門の前などでラテと会うと声をかけてくださり可愛がってくれた方達なのだった。そのお嬢さんたちも皆大きくなり中学やら高校に進学しているはずで最近ではお会いする機会もなかったがラテは覚えているのだろう...喜びで後ろ足をばたつかせ「下ろせ」という。まったく勝手な娘である。

あれほど数メートルおきに座り込み、歩くのが嫌だとごねていたラテがお嬢さんたちの差し出す手や足下を舐めたり鼻でついたりしながら嬉々としてステップを踏むように歩くのだ。その嬉しそうな顔…。
オカーサンと2人のお嬢さんはラテがなかなか歩かないことを知り「ラテちゃん、ほらこっちこっち…」などと声をかけながらリードしてくださるからラテも調子に乗って実に軽快にお嬢さん達に付いて歩く。
まあ、オトーサンとしては実にありがたいことだからお礼をいいながらラテのリードをコントロールしたが、飼い主としてはまったく情けないことでもある(笑)。とはいえあの調子では家にたどり着くのにどのくらい時間がかかったかも知れず、オトーサンとしてはラテが嬉しそうにお嬢さん達に連れ添って歩いているのを見て正直「助かった!」と思った(笑)。

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※どこに行ってもへたり込んでいるケースが多くなった


しばらく一緒に歩き、ご家族と右左に別れるとき「助かりました。ありがとうございます」とお礼を申し上げたが、ラテはお嬢さん達についていこうとする…。まったく日和見主義なワンコである。
それでもお陰様でそこから自宅までは近いのでここまで来れば後は楽だとオトーサンは胸をなで下ろした次第。案の定、いささかラテも諦めたのかその後の足取りは普通に戻った。

こうしたぐうたら散歩はまだ天気だったらよいものの先日の台風やらの際には本当に洒落にならない。それでもオトーサンはiPhone 4にインストールしてある「雨メッシュ」というソフトウェアを5分間隔で確認しながら雨雲が来るのか来ないのか、来るなら後何分過ぎなのか…を予測しながら散歩をするし、ここの所は自宅を出るときに日が射していてもビニール傘は持ち歩くようにしているのだ。
とある土曜日も念のため女房がビニール傘2本を持ち歩いて散歩に出た。例によってラテは駅前のカフェに陣取ったので女房はオーダーしに店内に入り、オトーサンとラテはオープンテラスで一息入れていた。
ラテの写真でも撮ろうかとデジカメをポケットから取り出した瞬間、パラッと雨粒が顔や腕に当たった。これは本降りになると思い、オトーサンはラテと共にひさしのある場所に移動し椅子に座った瞬間周りが一瞬に白くなり視界が無くなった…。

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※カフェのオープンテラスでご機嫌なラテ


あれは豪雨とかバケツをひっくり返したような…というのを超えたあまり経験したことのない降り方だった。ひさしに入り店のガラス窓側に身を寄せたが吹き付ける雨は完全に避けきれないし、ラテの足下も見る見る雨が浸食してびしょ濡れになってくる。
とはいえいま動くわけにもいかないし「雨メッシュ」によれば2,30分で雨雲は移動するようなので辛抱するしかない。無論ラテがいなければオープンテラスではなく店内に入れば済むわけだがワンコ連れではそういうわけにいかないのが辛いところだ。さすがにラテも異様な雨に気後れしたのか大人しかった。
店内のガラス越しに「あれあれ、大変だなああの家族は…」といった視線が強くなるが、確かにこの雨の中には大人2人とワンコ一匹しかいない。
雨が小降りになるまでオトーサンたちは身を小さくして待つしかなかった…。

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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員