Apple II スタンダードのブートテストを実行!

このところ毎日作業台の上に乗せてあるApple II スタンダードに視線を向ける度になぜか笑みがこぼれる。スタンダードではなかったもののその昔、Apple IIを数年の間、毎日夢中になって使い込んでいた時代の思い出がどこかに残っているのだろうか。それにMacとは違い100%アマチュアとしてのアプローチだったから楽しい思い出ばかりなのだ…。


そのApple II スタンダード(以後 Apple II Std) は「本体電源を入れると起動音が鳴り、モニターには初期画面のApple II と正常に表示されます。これ以上の確認は行っておらず、これ以上の動作保証もありません。 」という条件で購入した。もともと動作させて…云々を考えて手に入れたものではないのでそれで納得しているが先日ふと思い返してダメ元でもとにかく1度起動するかしないかをテストしてみようと思い立った。それに現在のマシンとは違い、故障の箇所にもよるがApple IIのシンプルさもあって多少のトラブルは自分で直せる可能性も十分あるからだ…。

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※いわば初恋のマシン、Apple II Std (笑)


さてここからはApple II をよく知っているご同輩諸氏には何の新鮮味もない話なので読み飛ばしていただきたいが、Apple II を触ったことのない方々には何らかの面白味…発見もあるかも知れないので起動、ブートをするには何が必要でどうするのかを順にご説明してみたい。
まず必要なアイテムを揃えなくてはならない…。それらをまずはリストアップしてみよう。

① Apple II Std本体
② Disk II (フロッピーディスクドライブ)

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③ Disk II コントローラーカード

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④ モニター
⑤ DOS 3.3  5インチ・フロッピーディスケット

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⑥ 接続に必要な各種ケーブル

これらの準備ができたらセットアップだ。
Apple II Stdの電源が入っていないことを確認しDisk II コントローラーカードをApple II Std の拡張スロット6にしっかりと挿入する。そしてDisk II 本体からのフラットケーブルのコネクタをコントローラーカードの DRIVE 1に接続する。

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※Disk II コントローラーカードをApple II本体の拡張スロット#6にセットする


Apple II Stdとモニターそれぞれを電源ケーブルでコンセントにつなぐがまだ電源はOFFのままにしておく。なお今回はDOS(ディスク・オペレーティング・システム)の起動テストだけで具合的なソフトを走らせることは考えていないので手近にあるApple IIc 用のグリーンモニターを使ってみた。したがってモニタのVIDEO OUT端子とApple II StdのVIDEO IN端子をRCAビデオケーブルで接続しておく。

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※Apple II 背面にある VIDEO OUT端子


ハードウェアのセットアップはこんなものだが、次はDOSが書き込まれている5インチフロッピーディスク(Apple純正品)をDisk II ドライブに挿入して蓋を閉める。この辺のあれこれ…例えば蓋の閉め方ひとつにしてもおまじないの類のやり方というものがあるが…まあそんな話は省こう(笑)。

ともあれモニターの電源を入れ、Apple II Std 背面にある電源を入れればDisk II が動きだしDOS 3.3 を読み込み、ブートするという手順になるはずだ。
早速電源を入れるが モニターに “Apple II ” と表示されるだけでDisk II が起動しないではないか…。しかしこの時代のユーザーはこの程度ではまったく動揺しない(笑)。ましてや35年ほども昔のコンピュータであり、保管状態や使用状況にもよるものの、正常に動作させるには様々なチェックも必要になることを承知しているからだ。

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※Apple II Std本体の電源を入れるとキーボード左下にあるパワーランプが点灯する


一番に考えられるのは接触不良だ。この場合はApple II Stdのスロットに差し込んだDisk II コントローラーの接触を疑う必要がある。
接触部位は長い間放置しておかれたことなどでメッキ部位が酸化し、接触不良となる場合が多いからだ。無論Disk II コントローラーやDISK II自体の物理的損傷である可能性もあるもののこれらはそれぞれスペアがあるので気が楽である。

ともかく再度Apple II Stdの電源を切り、Disk II コントローラーを外してその接触面を静電気に注意しながらよく拭き再度スロットに揺らしながら差し込む。そしておもむろに電源を入れるとDisk II が懐かしい「ジー、カタカタカタ」と音を立ててフロッピーディスケットを読む…。
まさしく音を聞いているだけで正常動作したのが分かるのだ。
隣に置いたモニターにはDOS 3.3 が正常に起動したことを示す “DOS VERSION 3.3 SYSTEM MASTER JANUARY 1, 1983 COPYRIGHT APPLE COMPUTER, INC. 1980, 1982” というテキスト表示が…。そしてプロンプトが表示され入力待ち状態となっている。

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※モニターにDOS起動を示すテキスト表示が...


というわけで、幸い35年も前のオールドマシン中のオールドマシン…Apple II Stdは形だけでなく現在の所は問題なく起動することがわかった。したがってBASICを走らせるとかゲームを楽しむこともできるわけだ。無論ゲーム類もいくつか残っているので次の機会に遊んでみようかと思っている。

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※ブートテスト風景(上)と現在も動くと思われる往年の人気ゲームソフトたち(下)


一連のテストをやりながら重要なポイントを確認してみると例えば電源のシーソー・スイッチなども経年変化のためか少々スイッチのON・OFFがゆるくて心許ない感じがする。

ただ、本稿をご覧になった詳しい方からのご指摘をいただき、再度確認した結果当該マシンは確かにApple II Stdではあったが、何らかの理由でROMがplusのものに差し替えられているマシンだと結論づけた。
キーボードなども機能しないため詳しい検証はできないが、電源を入れただけでDisk IIがブートしたことや画面上部に "Apple ][ " と表示すること、そしてROMソケットが全部埋まっていることなどなどからplusとして動作していると判断した次第…。
まあ言い訳めくが、本来動かすことを考えていなかったApple II Std だし、そのビジュアルが欲しいと考えていたのであまり目くじらを立てるつもりはないが、情報をくださった方にはこの場をお借りして御礼申し上げたい。


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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員