1941年製作公開映画「教授と美女」鑑賞

昔、ダニー・ケイとバージニア・メイヨー主演のミュージカル映画「ヒット・パレード」(1948)を見たことがある。後年それはリメイクされたものであり、基はゲイリー・クーパーとバーバラ・スタンウィックが主演した「教授と美女:原題:Ball of Fire」だと知った。機会があればとずっと考え続けて…忘れてしまっていたが、今般やっとDVDを手に入れ観ることができた。


「教授と美女」(原題:Ball of Fire)は、1941年に製作かつ公開されたアメリカのコメディ映画だ。製作がサミュエル・ゴールドウィンというだけで期待が持てるし脚本にはビリー・ワイルダーが加わっている。なお監督はハワード・ホークスだ。
あくまでジイサンの私的な感想だが、これぞ娯楽映画だというのが第一印象であり、この76年も前に創られた映画を見ると昨今の映画はいくらCGを屈指したリアルな映像だとしても子供だましのように思えてくる。

Ball of Fire

※DVD「教授と美女:原題:Ball of Fire」。モノクロ、111分


ストーリーはいわゆるスクリューボール・コメディといったものでたわいないものだ。無論それは映画の欠点ではない。
さて、トッテン財団というパトロンの依頼で宛がわれた屋敷に9年も缶詰状態になっている8人の男がいる。彼らは皆それぞれ専門を持つ教授連中だが協力して百科事典編纂を目指しAから始まる事典はやっとSの項目まで完成していた。
8人の中で最年少の言語学者である堅物の教授ポッツ(ゲイリー・クーパー)はとあるきっかけで生きた言葉を採取しようと街にでる。そこでギャングの情婦でスラングだらけの喋りをする歌姫シュガーパス・オーシェイ(バーバラ・スタンウィック)と出会い、言葉集めの協力を願う…。

しかしオーシェイは最初ポッツの依頼を冷たく断るが、彼女はボスの情婦ということで検察に追われるはめとなり、一時の逃げ場としてポッツらの仕事場である家に恩着せがましく出向き身を隠す。
しかし8人の教授たちは1人を除いて結婚経験がなくオーシェイの色仕掛けに簡単にはまって仲良くなる。またポッツも彼女の思惑も知らずに次第にオーシェイに惹かれていくのだった。

この辺までストーリーを追っていると大概の方はポッツを別にすると皆爺さんたちであり、オーシェイに翻弄されていく様はある物語と似ていることに気づくに違いない。
そう、それは「白雪姫」だ。教授たち7人が小人でありポッツは王子様というわけだ。これはビリー・ワイルダーの原案だそうだが、そう思ってみると余計に楽しい。

結果、この作品は1941年アカデミー賞主演女優賞(バーバラ・スタンウィック)、原案賞、劇映画音楽賞、録音賞にノミネートされ、大ヒットした。それを踏まえ、後年辞書編纂を音楽史の編纂に変えた「ヒット・パレード」が作られたわけだ。
ともあれ原題 "Ball of Fire" がなぜ「教授と美女」というタイトルになったのかは分からないが確かに我々には分かりやすいタイトルだ。
そして辞書好きの1人として辞書編纂という設定にも興味があったが、主役のゲイリー・クーパーとバーバラ・スタンウィックはもとより7人のジイサンたちがキュートで面白い。
理屈抜きで楽しめる映画とはこうした作品をいうのだとつくづく感じた次第。





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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員