ラテ飼育格闘日記(112)

最近はワンコの知能の高さを日々実感するだけに、ある程度の擬人化も正当な評価なのではないかと思うようになってきた。ところでジンバブエの民話によれば犬は昔々非常に頭がいいばかりか口をきくことも出来たというが人間にこき使われるのを嫌ってしゃべらないことに決めたのだという...。

 

ここのところ、ワンコの知能の高さに興味が集中している。無論知能が高いとしてもワンコは我々と違った世界観を持っていることは間違いないし同じように感じ、同じように考えるかは疑わしい。しかし同じ生き物として共通する意識もあるのではないかと思うわけだ。
事実ワンコの脳の活動領域は驚くほど我々と似たものだと言うし、メリーランド州ロックヴィルのゲノム研究所のチームはプードルと人間のDNAを比較した結果、人間と犬の遺伝子コードが75パーセント以上重なることをつきとめたという。
だから人間とワンコが行動の上でも頭脳の働きの上でも共通点が多くても驚くにあたらないのである。

今回はラテの日常でおかしなほど “人間くさい” 部分をいくつかご紹介したい。

latte112_01.jpg

※ボーダーコリーのボーちゃんと早朝の一騎打ちだ(笑)。この後2匹共に遊び宣言のポーズに移ってから取っ組み合いを始める

 
さてワンコと人間の知能の働きで共通する一例が夢である。ワンコも我々と同じように夢を見る。それも大型犬より小型犬の方が夢を見る頻度が高いようだ。
いや、ワンコを飼っている方なら愛犬が夢を見ていることは決して疑わないはずだ。

私たちの睡眠にはノンレム睡眠状態とレム睡眠状態が交互にやってくる。そして脳が活動しているレム睡眠時に夢を見ると言われている。そしてこの睡眠についての詳細は現代の科学をもってしてもまだまだ解明されていない部分も多いが、胎児から新生児の段階のいわゆる脳の成長期にこのレム睡眠を長く経験するという。いわば脳の成長には夢が重要な役割を果たしているという説もある。

ラテも日中床や電気マッサージチェアなどで寝ているとき、足を動かしたり口元をモゴモゴするときがあるし、その瞑った目を見ると眼球が動いているときがある。このとき彼女はオトーサンとか友達と走っている夢を見ているに違いない。あるいは大量の餌を前にした夢か(笑)。
また夜ハウスに入って寝るとたまたま「ウォ~ン...アン!」などと吠えるときがある。しかしその後吠え声が続かないときにはどうやら夢を見ているように思える。いわゆる寝言である。
それも声の調子から推察するにオトーサンに叱られている夢とか怖いワンコに追いかけられている夢でも見ているのだろうか。
あまりに悲しそうな声を出すのでハウスの扉を開けてやるとキョトンとしてこちらを眺める。
特にハウスから出たいとかオシッコをしたいといった様子ではなく、自分の声で目をさました感じである。
オトーサン自身の体験からも子供時代の方が怖い夢をたくさん見た記憶がある。怪物に追いかけられたり、崖から落ちたりという夢をよく見たが反対に空を飛びまくるという夢も多かった。しかし最近は見る夢も夢がないというか...リアルな夢ばかりでちっとも面白くない(笑)。

latte112_03jpg.jpg

※まるで猫のように四つ足でマズルを抱えて眠るラテ

 
そう...ハウスで声を上げるといえば先日女房と共に大笑いしたことがあった。
就寝時間にハウスへ入っているラテがいつもと違う声を出した。ハウスの扉はロックしてあり、よく眠れるように全体を大きなタオルケットで覆って中を暗くしているわけだがその中で眠っていたはずのラテが吠え始めたのだ。
オトーサンたちとすれば前記したように一声や二声では心配もしないが、ハウスの中で吠え続けるとなれば様子を見に行かなければならない。
その日も立て続けに鳴くのを心配して女房がハウスにかけたタオルケットを持ち上げ扉を開けたが「臭っさい...」と騒いでいる。
どうしたのかとオトーサンも階下に降りてみるとハウスの周りは異臭が漂っているのであった...。

ハウスの中を確認してみたが中でウンチをしたわけではなく、どうやらオナラをしそれがタオルケットをかけたハウス内に充満したので、さすがのラテも自分のオナラの臭さに脱出したくなったらしい(笑)。
散歩から戻ってラテの身体を拭いている際によく彼女はすかしっ屁をするが、オトーサンがたまらなくなって鼻を押さえても知らん顔しているのが普通なのだ。しかしこの時はさすがに臭気がこもってしまったために我慢ができなかったと思われる。
しかし自分のオナラに閉口するとはなんとも“人間くさい”話しではないか...。

ところで最近オトーサンがあくびをするときラテにうつる場合が多いことに気がついた。
勿論私たちは家族や周りの人たちがあくびをすると急にあくびをしたくなる事実を知っている...。
ではなぜあくびは出るのか?実はこんな日常的なことほどいまだにきちんと解明されていないのである。
以前は酸素が希薄だからその周りにいる人たちはこぞっていわゆる深い呼吸が必要になるから...といった説もあったが、室内ならともかく屋外でもあくびはでるわけでこれでは説明にはなっていない。
またあくびは緊張をほぐす役割を果たしているという説もある。周りにいる人はあくびをした人の“緊張感のゆるみ”を感じて同調してしまうのかも知れないし、一種の群集心理的生理現象なのかも知れない。
これまた研究によればあくびがうつる人は協調性のある人だという説もある。一種の感情移入なのだろうか...。

あくびがうつるのは本当だ。しかしうつる相手はこれまで人間とチンパンジーだけと考えられていたらしいが近年はワンコにもうつることが認められてきたようだ。事実ラテは私のあくびと同調して大あくびをすることがある。
ということはラテに限らずワンコは特に飼い主の行動を四六時中注視している生き物であり、我々の言葉でいうなら他者への気遣いに優れ、協調性の高い生きものだといえる。いわゆるKY(空気が読めない)の人よりずっと感受性に優れた生き物なのだ(笑)。
ワンコが人類最良の友といわれる所以かも知れない。

最後にワンコも立派に嘘をつくということも知っていただきたい。
スタンレー・コレンの著書に「犬も平気でうそをつく?」という一冊があるが、それだけワンコは知能が高い生きものである証拠だと思う。
無論「嘘」の定義にもより多少ニュアンスが違ってくるが、「欺く」「誤魔化す」という行為はラテの場合もしばしば見受けられる。
そのスタンレー・コレン自身の体験として紹介されている例はなかなか凄まじい。
それは愛犬(ビーグル)がこれまでそんなことはやったことがないテーブル下の床を掘るようなしぐさを続けるので不審に思い、何かあるのかとかがみ込んだ瞬間に愛犬はスタンレー・コレンの背中を踏み台にして普段は届かない高さにあった食べ物をかっさらったという。無論床に何の異常もなかった...。

これは説明も不要だろうが、愛犬はそのままでは食べ物に届かないのを知り、飼い主(スタンレー・コレン)を最初から屈ませるための演技...嘘の演技をしたのだと思われる。早く言えば飼い主を騙したわけだ。

latte112_02.jpg

※ラテが少々迷惑そうな表情をしているのはオトーサンの気のせいでしょうか(笑)

 
ラテにも思い当たることは多々ある。
女房のスリッパなどを追い回して困らせているとき、オトーサンがひよいと顔をだすとしよう...。その瞬間ラテは手近のボールとかガムといったものを咥えて伏せ、いかにも「私はずっとイイコにしてました」とでも言いたげにその場を繕うのである。それも横目でオトーサンをチラチラと見ながら...。
まさしくラテはオトーサンに嘘をつこうと努力していることになる(笑)。

さらに散歩中、例えば前方左に人間が捨てたフライドチキンの骨があったとする...。ラテはそれを前日発見したことを記憶しており、それを口にしたいと考えるわけだ。
とはいえストレートに直進すればオトーサンに知られてリードを引っ張られることも学習している。しかしフライドチキンの骨は大好物であり何とか口にしたい...ではどうするか。
ラテは骨などにまったく気がついていないふりをしながらオトーサンを欺いて直進し、ちょっと通り過ぎたと思った瞬間左後方に飛びつき大好物を口にすると言うワザを持っている。

このワザはリードが距離的に緩むためになかなか理にかなっており、オトーサンは数回ラテの戦術にやられたことがあったが、オトーサンだって学習能力は持っている(笑)。したがって最近では同じ手はそうそう成功しないが、問題は対象物を先に発見しておかないと遅れを取ることになるのでこれまたなかなか大変なのである。
文字通り、毎日は知恵比べの様相なのだ。

【参考文献】スタンレー・コレン著「哲学者になった犬」文藝春秋刊

関連記事
メイン広告
ネットショップ先行販売
ブログ内検索
New web site
[小説]未来を垣間見たカリスマ  スティーブ・ジョブズ
ジョブズ学入門
WATCH 講座
大塚国際美術館ひとり旅
ラテ飼育格闘日記
最新記事
お勧めの新旧記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

appletechlab

Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員