ラテ飼育格闘日記(134)

本シリーズは度々ワンコの知能の高さについてとりあげているが、ラテを見ていると親ばかは承知ながらその知能の高さは勿論、知識や経験から導き出す判断力とか感情の妙にも驚嘆することが多い。彼女は断じてデカルトというように命のある単純な機械ではなく、間違いなく高度な思考力と判断力を持っている。

 

ワンコは教えれば、「お手」とか「待て」という飼い主の命令を忠実に守る。しかしワンコは人間から教えられたことだけでなく、それまでの経験や体験から新しい概念と価値観を作り出し、それにもとづいて行動することもできる...。
先日の雨の日、オトーサンは親ばかを承知の上だがつくづくラテの行動に驚嘆したのだった。いや、興味深いのは彼女の行動がオトーサンから見て明らかにその真意が分かるところが凄いと思うのだ。

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※どうです...この存在感は(笑)


その日の朝は雨だった。かなり本降りだったのでラテにはどうしてもレインコートを着せる必要があった。
通常朝の散歩は女房と一緒に出て駅までいき、そこで女房と別れた後でオトーサンとラテはしばしの散歩を続けることにしている。その自宅から駅に向かう間、ラテは女房から1センチ四方程度に割った乾燥ササミのオヤツをいくつか貰うのを楽しみにしながら歩く。
ラテのリードはオトーサンの手にあるが、ところどころでそのオヤツを貰いながら駅に向かう。そして女房が忘れていると足元をツンツンと鼻面で突いて催促するラテである。

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※アジサイが群れる径をラテと散歩


その習慣は雨の日でも基本的には同じだが、ラテは濡れるのが嫌いなのと同時にレインコートを着るのが大の苦手である。
先日も女房がそれ以前のものより着せやすくラテも負担にならないようにと新しいレインコートを2種類購入したが、それさえ着せようとするとラテはハウスに逃げたり体を硬直させて嫌だということをアピールする。しかし本降りの雨の日にレインコート無しで外を歩けば後の処理が大変なのだ。
雨の臭いを消し、乾かすのにも手間と時間がかかるし、レインコートを着ていれば泥の跳ねなどにも対処出来るから不可欠なのである。
しかしレインコートが嫌いなのを知っているオトーサンとしては小雨ならなるべく着せないようにと配慮し、歩きながらさす傘もラテの方に向けるようにしているものの本降りとか土砂降りの時はどうしようもない...。

その朝も仕方なく黄色いレインコートをラテに着せ、女房と家を出た途端にラテは奇妙な行動を取った。それはいつもの方向とは逆の方向に行こうとするのである。
経験のないときのオトーサンなら「なにやってんだ!こっちだろう...」とリードを強く引いていつもの道を歩き出すのに違いないが、最近ではラテのすることには何らかの意味が...少なくともラテにとって...あるはずだと思うようになっているから、彼女の思惑を一瞬で気がついたのである。

話は前後するが、朝の散歩はラテと小一時間駅前の公園から自宅に向かうさまざまな行程と風景を楽しみながら歩くわけだが、その間にオシッコは勿論ウンチもさせるという重要なミッションを持っている。特にラテの場合、ウンチは外でしかしないので朝夕の散歩時にはそれを念頭に入れて行動し歩き回ることになる。だから馴染みの飼い主さんたちと出会うと「○○ちゃん、今日はウンチ出ました?」などと聞き会うのも挨拶のひとつになっているのだ。それだけ皆さんワンコにウンチをさせることを重要なことだと考えているからである。

ラテの場合、普段はほぼ朝夕の散歩時にウンチをする。しかしこればかりはいつも同じ場所で同じ時間帯に...というわけには行かないわけで2時間も歩き回ったのにしなかったという場合もあるし、強制すれば解決することではないのでなかなか難しいことなのだ。それにワンコにとってウンチをする場所はどこでも良いわけではなく、それなりに拘りがあるようだから余計に面倒だ。
オトーサンは「あっちでもこっちでも同じ芝生だろ...同じじゃあないか」と言いたいが、ラテはラテなりに考えるところがあるのでオトーサンの思うようにはならない。
問題は雨の日である。ラテも濡れていたり水たまりのある場所にしゃがみ込むのは嫌なのだろう。雨の日はウンチをなかなかしてくれないことが多い。だからはじめの頃はいつもより長い時間、傘を差して歩き回ることが多かったしそのためにオトーサンもびしょ濡れとなる。とはいえ、オトーサンが癇癪を起こして早めに散歩を切り上げてはラテにウンチを我慢させることになるからと痺れを切らしながらも散歩を続けるのが常だった...。

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※ラテが何を考えているのか...。オトーサン最大の関心事である


しかしこの2年半の生活でどうやらラテは「ウンチをすれば早く帰れる」ことを学習したのに違いない! とにかく雨は嫌いだしレインコートは大嫌いだから外に出たくないがオトーサンに引っ張り出されてしまった...。とにかく早く帰るにはどうしたらよいか。
いつものようにオカーサンと駅に向かえば、少なくとも最低30分以上は帰れない。しかし反対の方向に行くと小さな公園と共に大好きな階段があり、その上は芝生だ...。
ラテはきっと10数メートル先の公園に行き、その過程で早くウンチをして戻りたいと考えたに違いないのだ。
公園を横切り、造成地を囲むように作られた階段を上がりながらオシッコを2度ほどしたのでオトーサンはそれだけでも安心し、ウンチをしなくても戻ろうと考えていた。階段を上りきったときに狭い芝生があるが、そこでいそいそと座り込んだ...。

オトーサンがラテの一連の行動が「早く戻りたい」と考えて行動したと考えるひとつの根拠はウンチの量である。その日にしゃがみ込んだときのウンチはわざわざするほどの事もないほど微量だった。
天気のよいいつもの日なら次の散歩...夕方にすればよいとパスするに違いないホンの形だけのものだったのである。ラテはとにかく早く帰りたい一心で無理して形だけのウンチをし、オトーサンの顔を立てたのだ(笑)。

もうひとつの根拠は芝生からすぐ先にある別の階段を下りると自宅の前に出るが、普通はもっと散歩したいとその階段を下りるのを快く思わないラテなのだ。それが自分から「はい、アタシのミッションは終わりましたよ」とでも言うようにいそいそと階段を下りていくのだからオトーサンは苦笑しながらも舌を巻いてしまったのである。
結局自宅から出て戻るまでものの5分程度の時間しかかからなかったのであった。
そしてオトーサンが驚くのは、ともかく早く帰りたいためにオカーサンと駅まで歩きながら貰うオヤツの楽しみを犠牲にしたことだ...。食べ物を犠牲にすることはワンコにとって大変なことだと思う。
これだけのことを家を出た瞬間決断し、オトーサンに逆らってリードを強く逆方向に引いたのだから、ラテ...恐るべしである。

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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員