Time Machine 用のストレージ「drobo SG」を導入【トラブル篇】
droboに関するアーティクルは約1週間のご無沙汰となったが無論その間何もしていなかったわけではない。数回drobo SGをリセットし、ハードディスクを組み替え、新たにフォーマットしてTime Machine用のストレージとして設定をし直したもののまったく改善しなかった。そして結論を最初に申し上げればAmazonに返品処理を行った…。
個人的にこれまでAmazonから買い物をした数はもの凄い点数になる…。金額も数百円の文庫本から十数万円のデジタルカメラあるいはコンピュータ周辺機器など様々な買い物をしてきたし、それらの中には正直購入を後悔したものもある。しかしこれまで返品処理を実施したことは一度もなかったが、今回の「drobo SG」に関してはどうにも精神衛生上良くないし納得できなかったため初めての返品となった。

※「drobo SG」の本体。スペックを気に入って購入したのだが…
本来、個人的には返品処理が済み返金がなされればそれで良いのだが、同じような事を考えている方々もいるに違いないし事実先般【準備篇】をご紹介した責任上、その顛末をお知らせしなければならない…。
さて、製品が届いてから「drobo SG」と同居して気がついたことがある。それはTime Machineへのバックアップ…というよりバックアップ作成中に至るその準備や索引作りに極端に時間がかかることだ。最初のバックアップはともかく、差分の数十メガのバックアップに1時間以上もかかるだけでなくバックアップの失敗がある点も含めて挙動がおかしい。
ただしDrobo Dashboardからのモニターによれば「drobo SG」自体は問題なく動作していることになっている。

※Drobo Dashboardでは正常に動作しているというメッセージが…
ともかく具体的な対処を考える前に何らかの情報があるかも知れないと国内代理店に電話をかけて聞いてみることにした。
しかしまあ、この種の製品サポートは簡単ではないことは十分理解できるが対応は実に心許ない。状況を説明し何か同類の問題が生じたケースや対処方法の情報があるかを聞いてみたが、別途FW800のケーブルを所持しているならケーブルを交換して見るように…といった事と1度「drobo SG」をリセットしてみるようにというアドバイスしかもらえなかった(笑)。
それでは「drobo SG」を安全にシャットダウンさせようと付属マニュアルの日本語ページを読むが、説明に使われているDrobo Dashboardのバージョンが古いために、現実のGUIと取扱説明書の説明が違っていて分からないこともありイライラする。例えばリセットする際、確認のため入力するように…という指示が出る英単語の文字列を入れても肝心の確認ボタンがONにならない。仕方なく日本代理店のホームページをあれこれと探索したらここは日本語で「消去」と入れるのだという…(笑)。
日本語マニュアルを揃え、正規な代理店をもうけるならもう少し実情に合った正確な情報をユーザーに届ける努力をしなければならないと思う。なにしろ本製品はこの種の知識に詳しくない一般ユーザーが使えるというのが売りなのだから。
ともかく「drobo SG」をリセットし、フォーマットもやり直したがTime Machineのドライブ設定にすると挙動がおかしくなるのは治らない…。
元々Time Machineはかなりデリケートでこれまでにも随分と手こずったことがあるが、今回はこれまで使っていたメインマシンをそのまま使い、単にTime Machineのハードディスク指定を交換しただけなのだが上手くいかない…。
それではと、まずはケーブルを別のものに取り替え、FireWire800のポートも別のポートを使い、さらに定番の対処としてアンチウイルスソフトをOFFにし、Spotlightの検索対象を再吟味して絞り、かつTime Machineのバックアップから大容量のはずの事典・辞書類などを外して多少でも高速化を図ってみる。
結果バックアップは取れたが、次の差分バックアップ時に「準備中…」というメッセージで大変待たされる。
なにしろバックアップできても、前記したように数十MBの差分データのバックアップに1時間以上かかり、次のバックアップの予定時間までに終わらないためタイムアウトとなり、結果2時間毎のバックアップになってしまう(笑)。それはともかくこうした経過だからしてほとんどといって良いほど一日中「drobo SG」はアクセスしっぱなしというのも問題だ…。
当初「drobo SG」の冷却ファンの音がうるさいのではないかと危惧したが、ファンの音は気にならなかったもののアクセス音がまるでヒートポンプかなにかでお湯を沸かしているようなボコボコという音が筐体に響いてかなり五月蠅い。仕方がないので防振ゴムを買って「drobo SG」本体の下に敷いてみたが振動は和らぐもののアクセス音は相変わらずだ。
問題はそのアクセス音の大きさというより、結果ほとんど四六時中「drobo SG」内蔵のハードディスクが動作していることだ。Time Machineのバックアップ時は勿論だが、複数ドライブ上の安全管理やデータのレイアウトの最適化を行っていると思われるがこれが気になって仕方がない。

※Time Machineへのバックアップが失敗あるいはタイムアウトになるため、結果ドライブはアクセスし続けとなる
ちなみに当初Time Machineとして使えなくても大切なデータを保存しておくストレージとして使えればいいかなあ…との甘い考えを持っていた。したがって数回目のリセット前に検証の意味でバックアップが取れたデータを別ストレージにコピーしてみたが、なんと2時間以上もかかった(笑)。それではと「drobo SG」のボリュームにある当該データをゴミ箱に捨て「ゴミ箱を空にする…」を実行したところこれまた数時間もかかりその間マシンは負荷が高くて使い物にならなかった。
やはりこれはおかしいと代理店へ2度目の電話をかける…。
今度は1度目とはいささか違った対応で、Drobo Dashboardからログフィルをはき出してそれを送って欲しいとのこと。その暗号化されているログファイルを特殊なツールで解析することで「drobo SG」側の問題かどうかが分かるらしい…。であるなら当初からそうした対応をして欲しかった。
ともかく指示があったようにログファイルを取ってメールに添付し代理店に送ったものの、3日経っても「受け取った」とも「しばらくお待ちください」といった知らせもない。
その間も「ああでもない、こうでもない」とシステム側をシームレスにしたり、かつ検証し直したり、またまた「drobo SG」をリセットしたりと付きっきりで色々とやってみたがまるで使い物にならないのである。しまいには次回のバックアップの時間になっても自動的にTime Machineが動作しなくなってしまった…。
実は先般アップしたアーティクル「Time Machine 用のストレージ「drobo SG」を導入【準備篇】」をお読みになった方からメールをいただいたが、その方のトラブル状況も私とまったく同じだっただけでなく、やはりログファイルを送りハードウェアの交換を行ったものの状況は好転しなかったという…。ということは私の手元で起こっている現象は希有なものではないのかも知れない…。
結局検証とやり直しが続く数日間はまともにシステムのバックアップが取れなかったわけで少々不安になった私はこれまたMac側のシステム、すなわちTime Machineそのものが何らかの不調であるのかないのかを試すため「drobo SG」をシャットダウンして取り外し、それまで使っていた内蔵ハードディスクをTime Machineのドライブとして設定し直した。
結果何の問題もなくTime Machineが動作しているわけで、こうなれば確実に「drobo SG」側の問題と考えても良いだろう。
「drobo SG」の売りであるデータの安全性を高めるBeyond RAIDゆえにアクセスが多少遅いというのは頷けるが、手元の状況ではまったく仕事にならないし、ましてやTime Machine用のストレージとして安心して使えないと判断しAmazonからの購入アイテムとしては初めて返品手続きをお願いした次第である。
無論 「drobo」すべてに問題があるとは思っていないが、本来RAIDとかストレージの知識がないユーザーも安心して使える筈の製品がこうしたトラブルに遭遇した場合に重要な情報開示やサポートに不安材料が大きいのは困る。
まことに…期待していただけに残念な顛末となってしまった…。
個人的にこれまでAmazonから買い物をした数はもの凄い点数になる…。金額も数百円の文庫本から十数万円のデジタルカメラあるいはコンピュータ周辺機器など様々な買い物をしてきたし、それらの中には正直購入を後悔したものもある。しかしこれまで返品処理を実施したことは一度もなかったが、今回の「drobo SG」に関してはどうにも精神衛生上良くないし納得できなかったため初めての返品となった。

※「drobo SG」の本体。スペックを気に入って購入したのだが…
本来、個人的には返品処理が済み返金がなされればそれで良いのだが、同じような事を考えている方々もいるに違いないし事実先般【準備篇】をご紹介した責任上、その顛末をお知らせしなければならない…。
さて、製品が届いてから「drobo SG」と同居して気がついたことがある。それはTime Machineへのバックアップ…というよりバックアップ作成中に至るその準備や索引作りに極端に時間がかかることだ。最初のバックアップはともかく、差分の数十メガのバックアップに1時間以上もかかるだけでなくバックアップの失敗がある点も含めて挙動がおかしい。
ただしDrobo Dashboardからのモニターによれば「drobo SG」自体は問題なく動作していることになっている。

※Drobo Dashboardでは正常に動作しているというメッセージが…
ともかく具体的な対処を考える前に何らかの情報があるかも知れないと国内代理店に電話をかけて聞いてみることにした。
しかしまあ、この種の製品サポートは簡単ではないことは十分理解できるが対応は実に心許ない。状況を説明し何か同類の問題が生じたケースや対処方法の情報があるかを聞いてみたが、別途FW800のケーブルを所持しているならケーブルを交換して見るように…といった事と1度「drobo SG」をリセットしてみるようにというアドバイスしかもらえなかった(笑)。
それでは「drobo SG」を安全にシャットダウンさせようと付属マニュアルの日本語ページを読むが、説明に使われているDrobo Dashboardのバージョンが古いために、現実のGUIと取扱説明書の説明が違っていて分からないこともありイライラする。例えばリセットする際、確認のため入力するように…という指示が出る英単語の文字列を入れても肝心の確認ボタンがONにならない。仕方なく日本代理店のホームページをあれこれと探索したらここは日本語で「消去」と入れるのだという…(笑)。
日本語マニュアルを揃え、正規な代理店をもうけるならもう少し実情に合った正確な情報をユーザーに届ける努力をしなければならないと思う。なにしろ本製品はこの種の知識に詳しくない一般ユーザーが使えるというのが売りなのだから。
ともかく「drobo SG」をリセットし、フォーマットもやり直したがTime Machineのドライブ設定にすると挙動がおかしくなるのは治らない…。
元々Time Machineはかなりデリケートでこれまでにも随分と手こずったことがあるが、今回はこれまで使っていたメインマシンをそのまま使い、単にTime Machineのハードディスク指定を交換しただけなのだが上手くいかない…。
それではと、まずはケーブルを別のものに取り替え、FireWire800のポートも別のポートを使い、さらに定番の対処としてアンチウイルスソフトをOFFにし、Spotlightの検索対象を再吟味して絞り、かつTime Machineのバックアップから大容量のはずの事典・辞書類などを外して多少でも高速化を図ってみる。
結果バックアップは取れたが、次の差分バックアップ時に「準備中…」というメッセージで大変待たされる。
なにしろバックアップできても、前記したように数十MBの差分データのバックアップに1時間以上かかり、次のバックアップの予定時間までに終わらないためタイムアウトとなり、結果2時間毎のバックアップになってしまう(笑)。それはともかくこうした経過だからしてほとんどといって良いほど一日中「drobo SG」はアクセスしっぱなしというのも問題だ…。
当初「drobo SG」の冷却ファンの音がうるさいのではないかと危惧したが、ファンの音は気にならなかったもののアクセス音がまるでヒートポンプかなにかでお湯を沸かしているようなボコボコという音が筐体に響いてかなり五月蠅い。仕方がないので防振ゴムを買って「drobo SG」本体の下に敷いてみたが振動は和らぐもののアクセス音は相変わらずだ。
問題はそのアクセス音の大きさというより、結果ほとんど四六時中「drobo SG」内蔵のハードディスクが動作していることだ。Time Machineのバックアップ時は勿論だが、複数ドライブ上の安全管理やデータのレイアウトの最適化を行っていると思われるがこれが気になって仕方がない。

※Time Machineへのバックアップが失敗あるいはタイムアウトになるため、結果ドライブはアクセスし続けとなる
ちなみに当初Time Machineとして使えなくても大切なデータを保存しておくストレージとして使えればいいかなあ…との甘い考えを持っていた。したがって数回目のリセット前に検証の意味でバックアップが取れたデータを別ストレージにコピーしてみたが、なんと2時間以上もかかった(笑)。それではと「drobo SG」のボリュームにある当該データをゴミ箱に捨て「ゴミ箱を空にする…」を実行したところこれまた数時間もかかりその間マシンは負荷が高くて使い物にならなかった。
やはりこれはおかしいと代理店へ2度目の電話をかける…。
今度は1度目とはいささか違った対応で、Drobo Dashboardからログフィルをはき出してそれを送って欲しいとのこと。その暗号化されているログファイルを特殊なツールで解析することで「drobo SG」側の問題かどうかが分かるらしい…。であるなら当初からそうした対応をして欲しかった。
ともかく指示があったようにログファイルを取ってメールに添付し代理店に送ったものの、3日経っても「受け取った」とも「しばらくお待ちください」といった知らせもない。
その間も「ああでもない、こうでもない」とシステム側をシームレスにしたり、かつ検証し直したり、またまた「drobo SG」をリセットしたりと付きっきりで色々とやってみたがまるで使い物にならないのである。しまいには次回のバックアップの時間になっても自動的にTime Machineが動作しなくなってしまった…。
実は先般アップしたアーティクル「Time Machine 用のストレージ「drobo SG」を導入【準備篇】」をお読みになった方からメールをいただいたが、その方のトラブル状況も私とまったく同じだっただけでなく、やはりログファイルを送りハードウェアの交換を行ったものの状況は好転しなかったという…。ということは私の手元で起こっている現象は希有なものではないのかも知れない…。
結局検証とやり直しが続く数日間はまともにシステムのバックアップが取れなかったわけで少々不安になった私はこれまたMac側のシステム、すなわちTime Machineそのものが何らかの不調であるのかないのかを試すため「drobo SG」をシャットダウンして取り外し、それまで使っていた内蔵ハードディスクをTime Machineのドライブとして設定し直した。
結果何の問題もなくTime Machineが動作しているわけで、こうなれば確実に「drobo SG」側の問題と考えても良いだろう。
「drobo SG」の売りであるデータの安全性を高めるBeyond RAIDゆえにアクセスが多少遅いというのは頷けるが、手元の状況ではまったく仕事にならないし、ましてやTime Machine用のストレージとして安心して使えないと判断しAmazonからの購入アイテムとしては初めて返品手続きをお願いした次第である。
無論 「drobo」すべてに問題があるとは思っていないが、本来RAIDとかストレージの知識がないユーザーも安心して使える筈の製品がこうしたトラブルに遭遇した場合に重要な情報開示やサポートに不安材料が大きいのは困る。
まことに…期待していただけに残念な顛末となってしまった…。
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