ラテ飼育格闘日記(402)

夏の風物詩はいろいろとあるが、盆踊りや花火大会といったものも欠かせない催事かも知れない。しかしワンコによっては花火の音や太鼓の音、それに雷でパニックになる場合もあり、この時期はそれが原因で脱走も多々見受けられるというから要注意な季節でもある。


ラテは幸い雷や花火の音でビビることはないので安心しているが、太鼓や子供たちがサッカーボールを蹴ったり、バスケットボールをドリブルする音が苦手なようだ…。そんな音が目立って聞こえてくると尻尾が下がり、場合によってはUターンしてしまう(笑)。
いやはや、それ以前に歩かないので散歩にならないが…。

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※お気に入りの人やワンコを見つけると俄然表情が温和になる


今月から女房がパートに出ることになったので出勤日の散歩は昔通りオトーサン単独となった。しかし新たな問題?も出てきてオトーサンの苦難は続くのであった…。
とはいえ朝の散歩はまだ扱い易い。なぜならオカーサンと一緒に自宅を出ても本来なら嬉々としてオカーサンの後を追うラテなのだが歩きたくないことが最優先するらしく自宅の極近所を回ってときに10数分で戻ってしまう。まあ、排泄をきちんと済ませてくれればオトーサンにとっても異存はないが、いかにもやる気がないラテである。

特に困るのは夕方の散歩だ。いわゆるエピソード記憶に優れているラテは時間の観念はあるはずもないが、一般的な散歩コースを嫌がり駅方面にリードを引く。無論それは駅に行けばオカーサンと会えると思っているからだ。
事実これまで駅の改札やコンコース上にあるカフェのテラスでオカーサンと多々待ち合わせてきた。それをラテは覚えているようでオトーサンが試しに途中であちらこちらにリードを引こうとするが頑として受け付けず、スタスタと駅方面に向かうのだ。その道は階段も多くて決して歩きやすいわけではないのだが、日中会えなかったオカーサンに会いたいという気持ちが優先するのか、それは見事な歩きっぷりなのである。

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※とある公園では櫓が組み上がり盆踊りが始まっていた


笑ってしまうのは駅のコンコースに出るとラテが向かうのは駅の改札ではなくカフェのテラスなのだ(笑)。すべて承知しているといった態度で躊躇も遠慮もなくカフェのテラスに入っていくのだからオトーサンは苦笑せざるを得ない。
それはそれで悪くはないが、1番の問題はその時間帯にカフェで少しの時間をつぶせばオカーサンが帰ってくる時間帯なのかどうかだが、ラテはそこまでは感知していない(笑)。カフェのテラスに腹ばいになり、ひたすら待つ…待つ様子だがオトーサンの都合もあるし天気の変わり目だったりすればまさか1時間とか30分その場に居続けるのは苦痛となる。しかしラテはガンとして動かないからオカーサンが出勤日の夕方の散歩は自宅を出る時間および駅までの道筋を計算して出ないとえらいことになる。

しかしラテが生半可の気持ちでここまで歩いて来たのではないことは実際に女房が近づき、それを認識した途端のラテの大げさともいえる態度で窺い知ることができる。オカーサンに飛びかかり、両前脚と頭を下げてお尻を上げるという遊びのポーズをしながらオカーサンの周りを駆け回り、しゃがみ込んだオカーサンの顔を舐めまくる。
数日間留守にしていたわけでもなく朝自宅を一緒に出たときには追いかけもしないラテなのにこの大層な歓迎…喜ぶ様子は他の通行人から見ると異様な光景のようだ。
とはいえラテが普段滅多に見せない大歓迎ぶりを見ていると次の日もラテが駅方向に行きたいとリードを引くのをむげには禁止できないオトーサンなのである。

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※大好きな女子にたちに声をかけられてラテはメロメロ


そんなラテだが先日の夕方はオカーサンと一緒に向かった先の公園では盆踊りの最中だった。まだ日が落ちていないこともあり準備中の様子でもあったが浴衣姿の子供たちの姿が目立ち、普段には見られない多くの人たちが集まりつつあった。
公園の脇で様子を眺めていたオトーサンたちだったが櫓の上では太鼓が演じられるようで時折練習の音が聞こえはじめた。その音と普段経験しない多くの人たちに気後れしたのかラテは尻尾が下がってしまった。仕方がないのでオカーサンと「戻ろうか…」と考えたとき「あら、ラテちゃん!」という声が…。

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※「ラテちゃんまたね!」と去って行く女子五人組


嬉しいことにラテを小さいときから可愛がって下さっている中学2年の女子が友達4人と共に浴衣を着て姿を見せたのだった。他の女子たちも「可愛い」とラテを撫でてくれる。ラテはしゃがんでくれた女子の口元を嬉しそうに舐めている。
これだけ大勢の人たちが集まる中でよくもまあ偶然とは言え出会えたものだが、ラテは短い間とは言え至福の時間を過ごしご機嫌だった。
ラテ!やはり歩かないとねぇ…。犬も歩けば…楽しいこともあるよ!だから…歩こう!


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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員